スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

水素エンジン

 燃料電池車や電気自動車と違って水素エンジン車は、既存のガソリンエンジンの技術をそのまま使用する内燃エンジンのコンセプトである。
 もちろんガソリンの代わりに燃料として水素を使用するのだ。
 水素エンジンのコンセプトは日本が先駆けであった。
 武蔵工業大学の古濱教授は1970年から水素エンジン車の研究、実用実験を行っており、当初は日産サニーのエンジンを改造して水素による走行実験を行い、その後も低公害車、脱化石燃料車のために継続的に研究されている。
 その一方、現在ではBMWの水素エンジン研究が有名だが、BMWは1978年頃から水素エンジンの研究に着手したといわれている。
 BMWも、着眼点の根本は脱化石燃料とクリーンエネルギーの実現である。
 実は水素はたんに自動車用の燃料という考え方ではなく、産業プラント、あるいは社会全体の脱化石燃料という大きな戦略構想がベースになっている。これは、原油を産出しない国にとって必然的なプロジェクトともいえるのだが、日本ではこのようなスケールでの戦略検討は未成熟なのだが。
 現実社会は、火力発電、産業プラントなどはすべて石油エネルギーに依存しており、家庭のガスも天然ガスである。つまり工業から家庭生活のライフラインまですべてが化石燃料に依存しているといえるが、水素エネルギーはこれらのすべてを代替できる素質をもっているのだ。しかも炭素を含有しない水素はCo2の排出量はゼロにできるというメリットを持っているのである。
 だからBMWという自動車メーカーが将来の動力源として水素エンジンを選択したというより、バイエルン州、ドイツにとっての選択肢であり、事実BMWの水素エンジン化のプロジェクトとバイエルン州のバックアップ体制は緊密なのである。
 またヨーロッパでは、すでにノルウェイ、アイスランドが水素社会の実現を目指し、石油エネルギーから水素エネルギーへの大転換を行っており、燃料電池車や水素エンジン車を積極的に導入している。
 BMWは各種の研究実験、水素エンジン車による最高速記録などの実証を経て、2006年にハイドロジェン7を限定発売している。このハイドロジェン7は実用性を考慮し、ガソリンと水素燃料を両用できるバイフュエルである。
 日本では、マツダが水素エンジンの開発の先頭に立ち、ロータリーエンジンが水素エンジンとして適合性が高いため、熱心に開発しており、1991年に水素ロータリーエンジンを搭載したコンセプトカーHR-Xを出展。
 1995年には水素ロータリーエンジンを搭載した実験車が行動でのテストを開始した。そして2006年にはRX-8に水素ロータリーエンジンを搭載したRX-8ハイドロジェンREを発売している。なおRX-8ハイドロジェンREもガソリンと水素を切り替えて使用できるバイフュエルシステムを採用している。
 その一方で、2007年東京モーターショーには新コンセプトのプレマシーハイドロジェンREハイブリッドを出展した。これは水素ロータリーエンジンを使用したハイブリッド車で、水素エンジンの新たは使用法をプレゼンテーションしている。
 
 水素は炭素を含有しないため、燃焼させてもCo2は発生しない。しかし、Noxは水素の燃焼でも発生する。また酸素と結合して有害な過酸化水素も発生するのでガソリンエンジン車なみの触媒は必要なのだ。またクルマの燃料として使用した場合、水素はエネルギー密度が低いため、体積当たりのエネルギー発生量はガソリンの1/4となるため出力では劣るのだ。
 その一方でガソリンよりはるかに希薄燃焼(150:1の空燃比でも安定燃焼できる)という特性を持っている。
 このような特性により水素エンジンは、ガソリンエンジンの約半分程度の出力にならざるをえない。
 ただ水素エンジンは従来のガソリン内燃エンジンの主要な機構をそのまま使用できるメリットもある。しかし水素レシプロエンジンでは、水素の燃焼速度が速いために吸気→圧縮行程で混合気が高温のプラグや排気バルブに接触した際に爆発的が燃焼が起きやすいので、ノッキングやバックファイヤなどが起きにくくする必要がある。このため、水素混合率を極めて薄くするという手段がとられている。
 いっぽうロータリーエンジンは、吸入部と燃室部(室)が異なるため、水素燃焼には有利で、過早着火の心配がないため水素混合比をレシプロエンジンより増大でき、結果的にガソリン燃料に近いレベルまで出力をアップできるという大きな特徴がある。
 もうひとつ、水素の分子は大変小さいために、金属の分子間に浸透して金属をもろくさせる水素脆化という性質を持っているため、エンジン内部や水素燃料ラインにはこの対策を施す必要があることも忘れてはならない。
 水素エンジン車は、燃料電池車と同様に、燃料となる水素の搭載方法も大きな問題点である。現在では水素脆化が生じないカーボンファイバー製の高圧圧縮タンクに貯蔵する方式で、その圧力は350気圧ていどであるが、将来的には700気圧のレベルが求められものと考えられている。
 水素エンジン車の実用化の鍵になるガソリンスタンドに代わる水素ステーションの普及というインフラの問題もある。
 もちろんすでにエネルギー産業界では水素エネルギーの実用化に向けた動きも始まっており、水素ステーションを建設する技術的な基盤は存在しているが、やはり水素エンジン車の普及は国家のエネルギー戦略という大きなテーマに左右されることは確かである。

コメント

非公開コメント

プロフィール

TASG

Author:TASG
Mail:songben.haru@gmail.com

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
メモリーの格安通販
秋葉原の「上海問屋」
PC関連パーツ COREGA DIRECT
COREGA
日本HPのオンラインストア 
日本ヒューレットパッカード
雑誌 MOOK通販 Fujisan.co.jp
カーシェアリング
三井のカーシェア|カレコ・カーシェアリングクラブ
FC2レンタルサーバーLite
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

核心を追求する CAR サイト
ブログ内検索
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。