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最新ボディ雑感

 laserbody.jpg

 新型レクサスISのボディは、スポット溶接、レーザースクリュー溶接、構造用接着剤で格段にボディが進化した・・・という話になって、ISは最高といった評価になっているようだが、ちょっと情報混乱の傾向が強いと思う。

 まずはレーザースクリュー溶接はトヨタが特許を取得し、後日に技術発表をするようだが、その実態はレーザービームを鏡で照射角を変えながら渦巻状に溶接を行うのだがあくまでも点溶接だ。スポット溶接機では、一定の間隔以上に距離を縮めると電流が短絡し、溶接不全になってしまうために、スポット溶接の間にレーザースクリュー溶接を行う。つまり、レース車両に改造するときに行われる追加スポット溶接みたいなイメージだ。レースガレージでは1点スポット溶接機でスポット接合箇所を多点化する。さらに接合面をアーク溶接することが多い。レクサスISの場合はこれと同様のイメージだろう。


 だから欧州メーカーが行っているレーザー線溶接とはかなり意味が違う。レーザースクリュー溶接は極めて短時間(3秒以内だろうか)なのも特徴だが、レーザー線(シーム)溶接はそれなりに時間がかかる。この欧州メーカーのレーザーシーム溶接に相当するのはISが採用している熱硬化式の構造用接着剤の適用だ。
田原工場は当初は、接着剤導入に大反対だったそうだ。注入ノズルのメンテ、漏れ出た接着剤の床への付着、注入工程に時間がかかる・・・などが反対理由だ。
構造用接着剤は三菱では約20年以上前に導入されたが、それもそのモデルのみで終わってしまった。やはり工場が抵抗したのが原因だという。 

 レクサスはLSでの試験導入を経て、ISからレーザースクリュー溶接と接着剤の使用を本格導入した。企画・設計側が工場を押し切った形だ。この接着剤によりレーザーシーム溶接と同等の効果が得られる。
もっとも、メルセデス、BMWはかなり以前から、スポット溶接、レーザーシーム溶接、接着剤を組み合わせたボディ作りを行っており、日本でレクサスがようやく・・・といった感じだ。

 最も日本では精密機器用の小型レーザー溶接機の種類は多いが大型のロボット一体型レーザー溶接機は案外少ないらしく、ドイツの溶接機メーカーに圧倒されているのが実情のようだ。こうした生産技術は最近ではフランス、イタリアの自動車メーカーも採用しているという。ドイツでもVWはメルセデス、BMWよりも産業界とのパイプがより太く、材料、生産技術に関しては最先端を走っている。

Laser wobble DB2012AU00825_medium.jpg

 ゴルフ7から採用された、ティッセンクルップのホットスタンプ+ティッセンのテーラーロールドブランク(可変差厚鋼板)、レーザーウォッブル溶接などはその代表だろう。
レーザーウォッブル溶接はゴルフ7が初採用で、スポット溶接より一段高い接合強度が得られるという。

P1070795.jpg P1070798.jpg

 ティッセンクルップのマンガンボロン鋼板とその加工技術は日本の自動車メーカーにもプレゼンテーションされているが、現状では門前払いとなっている。

コメント

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No title

レーザー溶接にはやはり欧州車=先進という思い込みがあるように思う。実は自動車にレーザー溶接をトライしたのはトヨタが80年台で世界発であり、車体でも大規模に導入したのはGMでこれまた80年台の話。

トヨタがレーザーシームを全面的に使わない理由は、母材が完全に密着していないと溶接不良が出るから。内部情報によれば某国産車メーカーが欧州車のレーザーシーム溶接車両をサンプルしたところ溶接不良がかなりの%見られたという。

レーザ溶接はどうしても表面的で母材の溶融は少なめのため、母材が複数重なった場合の確実度はスポットに劣る。

溶接は目標となる剛性や衝突安全性とコストを得るために単一の答えがあるわけではない。なにか欧州車への信仰が強すぎる。

もちろん高速での安定性はアウトバーンが前提なので国産車と味付けが異なるが衝突安全性についてはほぼ同レベルにある。国産車でも欧州出荷分は設定もシートも違う。

一方製品の均一性、塗装、電装に関しては国産車が圧倒している。欧州車でも日本製の電装部品採用が多い。

Re: レーザースクリュー溶接

トヨタの主張は、線溶接をするためには、パネル同士を正確に位置合わせを行う必要があるが、そんな溶接用の
治具を作ったり手間をかけるのは無理ということが第1点。で、VWなどの線溶接は適当な箇所も見受けられるといっていますが、VWも重要箇所か、そうでもない場所かで使い分けていると思われます。

線溶接のメリットは、強度だけではなく質感やNVHに効くといわれていますが、これに関してはトヨタ(正確にはレクサスのみ)は接着で対応しています。

レーザースクリュー溶接

LSの技術解説では「従来の線レーザーより大きな面積でパネルを結合すること」が出来ると、線レーザーと比較してそれよりも有利であると言ってますから、これを点溶接と同じだと言ってしまうと解釈を誤ると思います。

レーザースクリューの円の直径は5mmくらいあるようです。

ま、色々なメディアでこの辺を理解してなくて情報混乱している事には全く同意ですが。

最新ボディ雑感への感想

いつも興味深い記事をありがとうございます。

海外メーカーと国内メーカとの間にある、ボディ生産技術の差異については以前もコメントでもお伺いしましたが、今改めて記事を拝見するといくつかの気づきがありました。

・各社でもっとも量産される車種で採用される技術が実力を現している。
・同一車種なら生産拠点によらず共通化している技術に着目すべき。
・メーカーは自社の強みを世の中に訴える水準まであげることが必要。

日本製の車両では今もカタログに記載される値が優先され、消費者の目線で語られていないように思います。それを許しているうちは差が広がる一方ではないでしょうか。

リーマン以降立ち直りつつある日本のメーカーの活動から、特筆すべき事柄があるなら知りたいと思います。
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