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新型ゴルフ7と新Cセグメントカー

 今年は、メルセデスAクラス、ボルボV40シリーズ、そしてVW ゴルフ7とCセグメントのニューモデルが前半に次々に登場した。
 
 メルセデスAクラスは先に登場したBクラスの姉妹車で、1.6Lターボ、2.0Lターボ(250シュポルト)をラインアップしたが、Bクラス同様にサスペンションが異様に硬くて車高が低い、エンジンのトルク、レスポンスが今ひとつ、DCTの変速が普通のATのように遅い、といった不思議なクルマだ。若い世代向けのスポーツ・ハッチバックというのだが、どうにもメルセデスらしくない。
 
 最低地上高がA180で95mmと保安基準ぎりぎり、フェラーリより30mm以上低いってどうなの? さらに謎なのは、AMGがセッティングしたというA250シュポルトの地上高は120mmと少し高い(それでもフェラーリより低い)。
 という感じで不可解な点が多いのだが、業界での表面上の評価はけっこう高い。内心ではかなり違うと思うけど。
 
 ボルボV40は、まさに起死回生のニューモデルだ。低速から強烈なトルクを生み出すフォード・エコブースト1.6Lターボ、抜群の操舵フィーリングの電動パワーステア(TRW製のベルト駆動式ラックアシスト型)、ストローク感と高い減衰力をバランスさせたスポーツ・サスペンション、ドイツ勢を上回るインテリアの仕上げにプラスして世界トップレベルのドライバー支援システムを事実上の標準装備として登場した。
 
 V40はフォード・フォーカスがベースになっており、そのフォーカスはヨーロッパではVWゴルフのライバルなのだが、ボルボのボディの方がさらにしっかりしている。このあたりのこだわりはすごい。
 
 実際に販売店でV40に試乗した人はかなりインパクトを受けるようで、受注台数はAクラスに迫る勢いだ。販売店の数から考えると異例であり、昨年までは存在しなかった需要なので、どのブランドからの乗り換えなのか興味が湧く。

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 そして本命のゴルフ7が6月末に販売店に並ぶ。VWジャパンはゴルフ6を早めに完売にしてしまったため、4月から8月まではタマ不足になったので、7月からの販売には力が入るだろう。すでにメディア向けの試乗会は行われ、当然ながら大絶賛を受け、感激して興奮気味の人も少なくない。
 
 ゴルフ7は、見た目はゴルフ6と間違える変化を避けているが、ボディ骨格、エンジン、シャシーなどすべてが新設計だ。つまりMQB(横置きエンジンモジュール・ベース)戦略による新骨格になっている。VWはゴルフ5の開発時に大幅に製造設備を更新したが、MQBのためにまたもや大変更を行っている。2012年から4年間で5兆円の工場設備更新をするというから驚く。

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 VWがMQB戦略を発表した後に日産は「CMF(Common Module Family)、トヨタは「Toyota New Global Architecture(TNGA)」を発表したが、MQBは似て非なるもので、プラットフォーム以外のコンポーネンツも徹底して共通モジュール化している。ゴルフ7の発表資料でもMQBが大々的にアピールされているが、突き詰めて言えばこれは大幅なコストダウンのために採用され、世界各地の生産工場で採用することで価格競争力を高めということがが主目的だ。つまり新興国市場で価格競争力を備え、韓国車や中国車、日本の低価格車を撃退し、2018年に名実ともに世界No1メーカーになるための手段だ。
 
 だから新型ゴルフは大幅なコストダウンによって成立したクルマなのだが、そのアラを見せず、従来より質感を向上させ、Cセグメントの枠を破るといった狙いがある。そのベースにはパサート・クラスの装備、コンポーネンツを流用できることや、専用の生産設備によりコストダウンと高精度ボディを両立させるという戦略のようだ。
 その一方で、より多くの先進国の人々に、より上質な走りを提供するというVWの理念も強調されている。これはVW タイプ1(ビートル)以来の理念である。
 また同時に、新興国市場の要求に応えられる資質も同時に盛り込まれていると思う。


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 最大100kg、平均で50kgという車両の軽量化も、燃費、運動性能の向上に効果を発揮するが、その一方でこれはコストダウンにも効いている。ボディ骨格の80%に高張力鋼板が使用され、ホットプレスによる超高張力鋼は20%を超えている。これは薄板厚化ができることで使用鉄鋼量を減らし、コストダウンにつなげているわけだ。骨格には薄板による大断面化以外に、日本のメーカでは不可能なレーザーシーム溶接の多用、ホットプレス製法の多用、果ては新工法のテーラーロールドブランク(ローラーがけによる可変板厚+ホットプレス)まで採用している。この他に、強度が求められる溶接部位には新開発のレーザークランプ溶接なども採用されている。
 このあたりはドイツの素材メーカーを上げての生産技術を駆使した感じで、日本はもとよりドイツの他のメーカーも大きく引き離すボディ製造技術といえる。まさにスチールを極めると言うコンセプトで生産技術を追求した感じだ。
 
 エンジンは1.2Lも1.4LもMQBに適合させるために新設計となり、エンジンの軽量化、低フリクション化と低速トルク型の徹底を行っている。両エンジンともに軽量化のためにベルトドライブに戻り、シリンダーヘッドと排気マニホールド/ターボを一体化させ、吸気側は水冷インタークーラー一体型のマニホールドとするなど、強烈なコンパクトエンジンになっている。これで、パワー、トルクが出るのかと思ってしまうのだが、きっちりトルクを出し、しかも恐るべき滑らかさ、低振動を達成し、その上で大幅な燃費向上を果たしている。

 技術的には、高温・低温に分離させた2系統冷却システム、ベルトドライブの復活に注目される。以前のベルトドライブからチェーンドライブへと変更するのがトレンドとされてきた。チェーンドライブは、エンジン全長の短縮とピストン冠面のバルブリセスをなくすことができるのがメリットとされていたが、新型ゴルフは軽量化という目的でベルトドライブに回帰した。ピストンのバルブリセスは設けられているが、耐久保証は無制限とされているようだが。

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 エンジンに関しては、新設計により、200bar直噴、ターボ、水冷インタークーラーを採用し、1.4L版ではシリンダー休止システムなどコストアップ要因はいくつも抱えているが、おそらく長期的な展望でコストカットになっているのだろう。2気筒休止システムは連続可変バルブリフト(スロットルレス)機構よりコストが安いという理由で採用を決定したようだ。燃費は1.2Lターボで21.0km/L、1.4Lターボで19.9km/Lだが、実用燃費はこれを上回ることもできるはずで、プリウスの実用燃費といい勝負になるだろう。実際、日本のマーケットではプリウス・オーナーが最大のターゲットになっている。

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 ゴルフ7は装備面でも大幅に充実させ、他社ライバルを寄せ付けないといった感じだ。この装備も大量採用化によるコストダウン効果を踏まえての戦略だ。
 
 走りも、気持ちよい走り、他車を上回る乗り心地のよさは圧巻だ。さすがに1.2モデルの新開発のトーションビーム式リヤ・サスペンションには少し粗さもあるがおそらくこのあたりも来年モデルではかなり改良されるだろう。
 コストダウンを感じさせない上質な走り、各所に感じられる質感やセグメントの常識を超え、上級セグメントのクルマと同等以上にするためにVWの総力を挙げたという開発力を実感させられる。

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No title

何度も書きますが

テーラーロールドブランクはブランクじゃなくてプランクです。

最新の車で言えば、プリウイス30なども殆どのエコカーがBピラーは1GPaを超えるホットプレス材を使っています。例えばプリウスは前後ゲート、Aピラー起始部、屋根は構造用接着剤接合です。

次世代プリウスはさらに10%ほど燃費が良くなり、CO2排出量も70g/km代の低いところにくるようです。

ゴルフは今回全高まで抑えてますね。つまり移住性の放棄ですね。

ゴルフは確かに車体はいいですが、国内では欠陥DSGで問題あります。VWすべての技術を投入しても、国産HVをトップとするエコカー技術ではまったくかなわないのが事実です。

まあ国産、欧州車、いいところ、悪いところいろいろあります。両者を持っているとそう思いますが、一方的に負けてはいないですね。特に国産はあまり細かい生産技術をアピールしませんが、実際は最新技術をこっそり投入しています。それを言わないだけです。

VWのステマに簡単にのるなんて、ジャーナリストとしては失格ですね。特に英語は原文を読んでいないことが見え見えです。英文読んでますか?呼んでないでしょう。


Re: No title

現行プリウスのNEDCのCO2排出は89g/kmではないでしょうか?

No title

ゴルフ7の1.2L・63kWのTSIエンジンの燃費は4.9L/100km(20.4km/L)、CO2排出量は115g/km。

今後発売される新しいゴルフ ブルーモーションディーゼル(81kW/110PS)は、3.2ℓ/100km でCO2排出量85g/km

現行プリウスはCO2排出量79g/km

ガソリン車は到底プリウスにかなわないし、目玉のブルーモーションディーゼルもプリウスには及ばない。

なにか間違えていませんか?
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