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トヨタ、リコール決定

 最新のニュースによれば、トヨタはプリウスのブレーキ不具合問題で、今週前半にも国土交通省にリコールを届け出ることが明らかになった。またまったく同じブレーキシステムを採用しているSAIとレクサスHS250hも月内にリコールする方針だという。
 興味深いことに、プリウスについてはWEBで低速でABSが作動した時の不満点が書き込まれているが、同じシステムを持つSAIやHS250hはそのような書き込み話題になっていない。これらの車種はプリウスより販売台数が相当に少ないので当然ともいえるのだが。
 プリウスと同じシステムを持つ2車種も含めて一挙にリコールするのは妥当だ。
 プリウスは30万台、HS250hが2万台、SAIが1万台と思われる。
 
 今回は日本だけではなく世界的な話題になってしまったため、国交省とトヨタはかなり突っ込んだ協議を行ったと想像できるが、その協議の中でリコールか、改善対策、サービスキャンペーンか、という選択に迫られた。通常であれば今回は改善対策かサービスキャンペーンに相当すると思うが、社会的な影響を考慮してリコールという方法が選択されたと思う。
 リコールは、重大な事故を招く可能性があると思われるクレームや事故例があった場合に、国交省に届け出て承認を受けた上で実施されるが、通常は部品交換となるようなケースが多い。
 リコールの場合は最も厳格な対策手段であるため、販売店は登録車を全車追跡し、すでに廃車になった車両以外は100%対策手段を行わなければならないので、メーカー以上に販売店側の負担が極めて大きいのが特徴だ。当然ながらメーカー側は販売店のコストも負担することになる。
 ただ、今回の例では、プリウス、SAI、HS250hともに発売後時間がたっていないので、その点ではまだ楽といえる。
 今回のリコールは、実際には部品交換はなく、ABS制御ECUのソフトウエアの改良であり、作業的にはクルマにTaSCAN(トヨタ診断装置)を接続して作業を行う。TaSCANのメモリーカードに改善データがあらかじめ書き込まれており、通信ケーブルを通じてABS・ECU内部のROMを上書きするという手法と考えられる。
 通常はこのようなECUデータのアップグレードは、リコールではなく改善対策かサービスキャンペーンで行われるのが通例だが、今回は社会的な影響が大きくなっているため、対外的に最もわかりやすいリコールが選択されたのだろう。
YS2_1138.jpg
 
 従来のリコール制度下で、ECUの関連で実施されたのは過去にスバルがエンジンECUでリコールを行ったのが唯一の例ではないかと思う。
 この時は、スバルはサービスキャンペーンを選択したが、国交省側との協議がこじれてしまい、スバルはリコール隠しを行っていると判定されて国交省の指示によりリコールに変更されたという経緯があった。この事例は、走行中の減速時にエンジンストップする例が数件だけ国交省に上げられたことに端を発しており、ECUボックスのリコールという異例の事態になった(当時はROMの上書きはできなかった)
 このようにリコールとはいっても、その要件が必ずしも明確ではないのだ。
 ECUの上書き作業は、15~20分で終わるもので、準備作業もTaSCANを診断ポートに接続するだけなので簡単である。
 
 ただ今回の問題は、低速の軽いブレーキ(0.2~0.4gていど)をかけた時に、スプリット路面(片側のみ極端に滑りやすい)の場合はABSが作動し、なおかつスプリット路面を通過した直後にブレーキ油圧の復帰が一瞬遅れるといった現象を皆無にはできない。従来より油圧の復帰が早まったとしても、完全解消にはならはずがないのだ。
 この点で、すべて問題が解消したと考えるユーザーとトヨタや販売店側と齟齬をきたすかす可能性は残っている。
 改めて、ABS付きのブレーキの操作、特定の条件化ではABS作動によりドライバーの感覚と一致しない減少が生じることを啓蒙する必要があるのではないか。
 なお、プリウス・ユーザー掲示板の書き込みによると、すでに販売店によってはフライング気味に、ECUの上書きを実施している例もあるようだ。販売店側の説明では「油圧の立ち上がりを早めている」とのこと。やはりABSのリカバリー油圧を高める改善策のようだ。こうすれば、短時間のABS作動語の油圧回復が早まり、ブレーキの抜け感はかなり低減させるだろうが、走行状況、路面状況によっては、完全に解消とは行かないと思う。

 それにしても自動車ジャーナリスト、自動車評論家のコメントもほとんどが「回生ブレーキから油圧ブレーキへの切り替えで・・・空走」と発言しているのはどうなっているのか。2月4日のブログの中の図のように、もともと油圧はかかった状態の複合ブレーキであり、回生ブレーキ→油圧ブレーキに切り替えているわけではない。
 また、空走感=減速gの抜けが発生すると考えられるのは、一定の条件下でABSが作動した時のみである。もちろん新聞やTVメディアでは、こうしたかなり突っ込んだところを理解した上で書いているとは思えないことはわかるが、業界の人間がこれではどうなんだ、といわざるをえない。

コメント

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Re: PRIUS

コメントありがとうございます。
横山裕行品質担当役員の発言は、まあ、あの時点ですから批判されるのはやむをえないかも。
常識的には、技術的に説明した上で所感を述べればよかったはず。より正確に言えば、品管は客観評価部署なので、当事者の開発部署が説明すべきでしょうね。

プリウスなど4車種は、なぜ従来とABS設計を変えたのか、その真意、本音はまだわかりません。今回のケースは、たぶん盲点ではなかったのか?。ABSを効かせるような場面はBA(ブレーキアシスト)が効くことを前提としていたフシがあるように思います。
しかし、現実には緩ブレーキで問題が出てしまった。
うがって考えれば、高性能ABS性能に惑わされたといえるのかも、です。

ただ、お書きのように、トヨタはABSの説明をメーカーとして、もっと突っ込んだ説明をしていく義務はあると思います。

PRIUS

トヨタはプリウス、プリウスPVH、SAI、HS250HのABS制御プログラムのリコールに追い込まれた。今回のリコールをトヨタのグローバル化にともなう品質管理能力の低下や、組織の緩みと捉える論調も多い。しかし長年にわたってトヨタの組織を観てきている私は、そのようには捉えていない。

今回の問題は、凍結路面や凹凸のある路面を低速走行している際にABSが作動した場合、ABS作動前に比べて制動力が低下して、ドライバーの予測よりも制動距離が長くなる可能性があるためとされている。問題は、「ドライバーの予測」よりもどれだけ制動距離が長くなるのかである。そもそも一般のドライバーがABSを正しく作動させることは極めて難しい。その仕組みを理解したうえで実際に経験をしたことがなければ、それはほとんど不可能と言ってもいい。

2月4日に行われたトヨタの横山裕行の記者会見でも、「ドライバーの感覚と実際の制動とのズレ」が指摘されていたが、この発言もマスコミの批判を浴びる結果になった。発言内容自体に誤りがあるとは思われないが、言葉足らずであったことは確かである。ドライバーによる操作と制動が完全に対応するのであれば、ABSが作動しているとは言えない。つまりABSが作動すれば、ドライバーの感覚とのズレが生じるのはむしろ自然なことと考えられる。トヨタの技術陣は、プリウスに搭載したABS技術に強い自信を持っていたと思われる。そうでなければ、あそこまでリコールの決断が長引くことはあり得ない。

疑問なのはABSを搭載しているほかの車種、たとえばクラウンやマークXでは問題が起こらずに、なぜリコール対象の車種だけに問題が起きているかである。トヨタという会社は、マーケティングに最も長けている企業である。プリウスに搭載した感覚との「ズレの時間」は、さまざまな要因を加味して計算し尽くしたうえで、運行上もっとも安全な数値として設定された時間であるに違いない。そしてその「ズレの時間」は、クラウンやマークXとは異なる数値であることも確かであろう。トヨタは、その「異なる数値」に設定した根拠を明らかにすべきである。トヨタのホームページには、「現象が発生した場合は、ブレーキペダルを更に踏み込んでいただければ確実にブレーキが効きます」と記載されている。これは、「現象が発生したときに、ドライバーのブレーキペダルの踏み込みが足りない」と読み取ることもできる。ドライバーにこのような運転操作を期待するのであれば、ABSの仕組みを平易に解説したうえで、ほかの車種との「ズレの時間」の違いに関しても根拠を明示しなければ、メーカーとしての説明責任と果たしているとは思われない。

Re: 燃費悪化?

> ソフト変更だけであれば 手っ取り早いのは 40km/h 以下での回生システムのキャンセルでしょうか
> 燃費悪化は避けられないでしょうね
> インサイトも同様のアルゴリズムでしょうけど。ここのところがどうなっているのか情報が欲しいところです

いえ、回生システムのキャンセルはありません。もともと複合ブレーキ(油圧+回生=目標ブレーキ力)です。で、ABSが作動すると回生ブレーキはキャンセルされ、油圧のみになります。で、たぶんABSが作動した直後の油圧が低めだったんで、対策として油圧をアップした
というのがないようですので、燃費はほとんど影響ないと思います。

燃費悪化?

ソフト変更だけであれば 手っ取り早いのは 40km/h 以下での回生システムのキャンセルでしょうか
燃費悪化は避けられないでしょうね
インサイトも同様のアルゴリズムでしょうけど。ここのところがどうなっているのか情報が欲しいところです

Re: チョット変わった事例

> しかし、プログラムの改修と言う何か、お茶を濁したような対応は、すっきりしません、極端な言い方をすれば、フィーリング(体感)を変えただけで、根本的な構造設計、作動設計の検証はどうなったと感じます。

構造設計の見直しは、かなり大掛かりで、いわゆる対策としては無理なので、今回のようなプログラム対策しか手がないと思います。

> 実は、私の知人が昨年11月にレクサスHS250hを購入しています、昨晩担当営業マンから電話があったと話してくれました。
> 今回は、停止時の問題がクローズアップされていますが、納車後、新物好きの知人と私は試乗会と言って、ドライブをその時、駐車場から出す際に、チョット違和感を感じました。

ハイブリッドカーは、エンジンの始動はまったく自動で任意に行われるため、かなり運転者が感覚を切り替える必要がありますね。またモーターによる発進トルクが思いのほか強力なのでこのあたりも普通のエンジン車とはかなり違う感覚ですよね。

チョット変わった事例

また、本日も立ち寄りました。
ついに、昨晩深夜にトヨタはリコールを正式に決めたようですね、顧客の安心感、信頼回復などを考慮すれば、今回後手気味に成った対応に対してはキット良い結果が、出ることをきたいしています。
しかし、プログラムの改修と言う何か、お茶を濁したような対応は、すっきりしません、極端な言い方をすれば、フィーリング(体感)を変えただけで、根本的な構造設計、作動設計の検証はどうなったと感じます。

実は、私の知人が昨年11月にレクサスHS250hを購入しています、昨晩担当営業マンから電話があったと話してくれました。
今回は、停止時の問題がクローズアップされていますが、納車後、新物好きの知人と私は試乗会と言って、ドライブをその時、駐車場から出す際に、チョット違和感を感じました。
スタート時はモーター駆動で動き出しますが、歩道の段を上がるスロープで動きが重たくなり、突然そこでエンジンが自動始動して、アシストしだし、思い以上に加速をしました。
知人曰く、発進時よくある、家の駐車場の出るところもこんな感じだから、当たり前と思っていたとの事
私は、この動きに違和感を感じました、通常知人は体験しているので、当たり前と思うことですが、体験のほとんどない方が、突然このようになったとき、パニックになりペダルを踏み間違えたらと思ったらチョット怖いです。
操作は、人間がします、たとえば駐車場の輪留めに当たった状態から、シフトを間違え、アクセルを踏みます、あれ?でさらに踏み込みます、エンジンが突然アシストすれば、後は想像付きます。
これも車内を静かにする為、ほとんどエンジンの始動音がわからない、そのため、突然エンジンが始動した感覚があります。
今の所、このような飛び出し事例はまだ耳にしませんが、今後発生するような気がします。

ブレーキ、リコールとは話題が異なりますが、気に成りましたので書き込みさせていただきました。
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