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ハイブリッドカー、プリウスの燃費と価格

 今年発売されたプリウスは、装備がほとんどない最廉価モデルのLグレード(205万円)の燃費が38.0km/L(10・15モード)で、いわばこれは燃費チャンピオンカーである。装備を削っているため、車重も他のグレードより約40kg軽量だ。面白いことに、床下の空力カバーだけはフル装備で、Cd=0.25 という空気抵抗係数はこのLグレードだけが該当し、他のモデルはCd=0.26とされている。つまり空力麺でもチャンピオンカー扱いなのだ。
 実際に販売では、Sグレード以上の車種が主流であり、Sグレード以上は35.5km/L(10・15モード)となっている。Lグレードはまず購入する人はいないようである。
 車両重量は、Lグレードが1310kgだが他のグレードは1350kg、さらに実用的な装備を追加したユーザーの購入状態では+50kgとなり、実質の実用レベル車両重量は1400kgていどとされている。
 
 燃費に関しては、10・15モード燃費以外に、新モードであるJC08モード燃費も併記されており、これは32.6km /L(Lグレード)、30.4km/L(その他のグレード)である。
10_15モード燃費
JC8モード燃費

 現在では普通のガソリンエンジン車の場合は、10・15モード燃費の70%あたりが実用燃費といわれるが、おもしろいことに燃費の優れたプリウスでは実用燃費はモード燃費の50%~60%ていどとなる。
 つまり高速道路の100km/h巡航で20km/Lをやや上回るくらい、市街地や郊外道路では18km/Lあたりが実用燃費となる。
 ただし、これも関東や関西地方の話で、北海道のユーザーなどはこれをさらに10~20%くらい下回る。特に冬季の下落は大きい。
 ということで、38km/Lというモード燃費に魅力を感じて購入したユーザーの中にはプリウスの燃費は実際は半分以下で、誇大表示ではないかという声もある。
 もちろん、実際にはモード燃費は国交省が決めた燃費比較用の公式運転パターンで、こうした公式パターンがないと燃費を比較するのは困難なのだ。モード燃費はシャシーダイナモ上で行われ、エアコン・オフ、ハンドル操作もなし…という条件で行われるため、実際に運行状態と比べると燃費がよく出るのは当然である。
 また、国産車はいわゆるモード燃費チューニングとして、モード運転パターンに該当するエンジン回転数でオルタネーターやエアコンの負荷を少なくするような制御を行っているのも周知の事実だ。
 こうしたことを差し引いても、ガソリンエンジン車はモード燃費の70%ていどが実用燃費になるのに対して、プリウスの(というよりハイブリッドカーの)燃費は実用燃費との差が大きく出る特徴を持っているのだ。これがある意味で、ハイブリッド車の本質といえるかもしれない。
 プリウスは、通常の発進時はモーター駆動、急加速ではモーター+エンジン駆動、巡航時はエンジンが発電機をまわしてバッテリーを充電し、減速時はブレーキ回生を行ってバッテリーを充電するというシステムだ。システム的には、アイドルストップはもちろん、それ以外の低負荷時にはできるだけエンジンを停止させること、ブレーキ回生で運動エネルギーを回収しバッテリー充電を行うことで燃費を稼いでいるのだ。ちなみにプリウスとホンダ・インサイトとの燃費の差はエンジン停止の時間が大きい。
 だからプリウスの燃費が最も有利になるのはゴーストップが多い都市道路での走行だ。つまり、プリウスは日本の都市部の交通条件で優れた燃費を発揮できるようなシステムともいえる。
 逆に言えば、プリウスでもエンジンの使用頻度が増加すると燃費は悪化する。
 それは急加速、150km/hを超える高速走行、長時間渋滞走行、エアコンの作動が多い時、ヒーターをフルに作動させる冬季などの条件では燃費が落ち込む。
 そういう点でいうと、ハブリッドカーは燃費に有利な走行条件と不利な走行条件が明確に分かれる傾向があるのだ。
 東京都内のプリウスのタクシーは、旧型で平均16km/L、新型プリウスはおそらく18km/Lていどと思われる。タクシーは、急加速も多く、エアコンやヒーターも絶えず使用するという運転条件なのである。同じ都内道路でも一般ユーザーが急加速を抑えたエコ運転をすれば20km/L近くにはなるはずである。
 逆に冬季の北海道のユーザーなら、15km/Lあたりだろう。
 ヨーロッパで、当初はプリウスの評価が低かったのも、現地の実用燃費ではディーゼルターボ・エンジンに勝てなかったということに起因する。
 言い換えると、プリウスは日本のモード燃費をメインターゲットに開発されているので、実用燃費では一般に思われてるほど突出した燃費ではないし、実際に同クラスのターボディーゼルやVWのTSIエンジン搭載車はけっこう肉薄してきているのが事実である。実際、プリウス発表後に登場したVWブルーモーション(ターボディーゼル)は、ヨーロッパモードではCO2排出量では上回っているのだ。
 
 ところで、ハイブリッドカーはなぜ価格が高いのかも考えておきたい。
 言い換えればユーザーのハイブリッドシステムに対する付加価格と、燃費による経済性の収支、つまりユーザーが付加価格を支払ったのに対し、燃料代が節約できメリットとなるという点に関しては、やはり年間走行距離が多いユーザーでないと実感できないだろう。
3rd_Gen_Prius_HV_Battery_2.jpg
3rd_Gen_Prius_Inverter.jpg
↑プリウス用のニッケル水素バッテリー(上)とインバーターユニット。

 タクシー、法人営業車などでは、ランニングコストの安さ(燃料代だけではなく、ブレーキパッドなどの整備費用も含む)は大きな魅力になっているが、一般のユーザー、特にサンダードライバーはメリットが得られないのだ。
 ハイブリッドカーはなぜ高いのか。それは通常のガソリンエンジン・システムに加えて、大型のバッテリー、高出力モーター、インバーターという3ユニット、つまり電気自動車のシステムをあわせ持っているからだ。
 プリウスはバッテリーの価格は大幅に低減させてきているが、それでも上記3ユニットは大きなコストアップ要因になっているのが現実だ。
 これがプラグイン・ハイブリッドになると、燃費は50km/L以上となる(プラグイン・システムの燃費表示は現在のところ無制約で、バッテリーが巨大化すればするほど燃費は限りなく向上するが、電源からの充電分は反映されていない)ものの、従来のハイブリッド用のバッテリーに加え、急速充電、完全放電、満充電に対応できる高価なリチウムイオン・バッテリーが必要になりコストは大幅に跳ね上がる。プラグイン用のリチウムイオン・バッテリーはユニットが200万円以上といわれているのだ。
 したがって燃費メリットは吹き飛んでしまう計算になる。
 マスコミでは次世代バッテリーとしてリチウムイオン・バッテリーは普及間近としているが、自動車用としての安全性、安定性、生産工数などの点から、量産化による大幅なコストダウンができるという見通しはまだ立っていない。民生用の携帯電話やパソコン用電池はじゅうぶんに普及しているが、自動車用としてはその安全性、耐久性については民生用の100倍近い信頼性が求められるのだ。

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