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ドイツ・デザインの迷宮

 5月末に、VWシロッコ、メルセデスEクラスなどがデビューした。すでにベールを脱いでいるBMWやアウディを総覧してみると、現在のデザインの混迷が印象深い。
 Eクラスは「伝統と革新の調和」である。なんとリヤ・サイドの張り出しのプレスは「ポントン・メルセデス(W180)をモチーフにしたという。
 フロントマスクはV字型を強調し、前方に突き出した形となり、その一方でヘッドランプは多面角型となりここ最近の長円形デザインから脱却している。ラジエーターグリルの大型化や凸面形状は、従来までの抑制したグリルデザインから180度方向転換したわけだ。
 こんな点からも、SクラスからCクラスまでクーペ的なセダン・デザインを採用してきたメルセデス・デザインは大きく変わろうとしているように感じられるが、今さらの古典回帰と全体のデザイン基調はアンバランスといわざるをえない。混迷という他はないだろう。
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 BMWは、アメリカ人のクリス・バングルが去り、後任のデザイン本部長にはオランダ人のアドリアン・ファン・ホーイドンクが就任したが、バングルが引き起こした混乱はまだ収まりそうにない。バングルは、デザインの飛躍的な革新を求めた重役会でもこれは大きな支持を得たが、けっきょくマーケティング部門からのブレーキや外部の批評を取り入れ、デザインの方向性を変更せざるを得なかったのだ。革新から保守への転換である。
 そのため、7シリーズは洗練されてはいるが古風なプロポーションに回帰してしまった。
 マーケティング的には、ロシアや中国で求められている旧主的なテイストを入れざるを得なかったといわれる。だからプロポーションは古典そのものである。
 バングルが本領を発揮したZ4は、インバース凹面とエッジで構成され、メカで作られた魚のような生物イメージを追求したが、クルマ、スポーツカーとしてのダイナミック感が希薄という致命的な問題を抱えていた。
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 バングルが去った後の新型Z4のデザインテーマは、スポーティ、エレガントであるとともに生物のようなクルマが求められ、セクシーさや情感、男性らしさなどを表現することがテーマとされたということだ。やはりバングルの遺産を感じさせる。デザイン統括はファン・ホーイドンク、エクステリアはアンデルス・ヴァーミング、女性のジュリアン・バラシが担当した。バングルほどインバース面を強調せず、鋭いエッジのラインを基調にしているがロングノーズ/ショートテールという基本的なフォルムとの統合性は機能的ではなく装飾的といわざるをえない。難易度の高い面やプレスラインに挑戦していることは認めざるを得ないのだが。
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 アウディは、シングルフレーム・グリルを採用して以来、ひたすら強く印象に残る存在感を求めている。シングルフレームはより強調され、ヘッドランプにはLEDの波型ラインが奇怪な印象を生み出している。確かに一目見ただけで残像が残るのだが。
 平凡なフロントマスクであった80年代までのフロントマスクを克服しようとする反動のあまり、機能美やエレガントさの追求よりグロテスクなインパクトを求める方向になりつつある。アウディの求める方向は、今のところあまりにも過剰な装飾的といわざるをえない。
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 そして80年代のアウディ・デザインで新たな境地を切り開いたヴァルター・ダ・シルバは現在はVWのデザイン本部長となり、VWのデザインを一新しようとしている。
 VWも80年代がデザイン的に迷宮に迷い込んでいたことは明白だが、ダ・シルバの登場により一気に革新して、今後のVWデザインの統一的な進展をはかろうというのだ。
 そのテーマはシンプルさ、簡潔さをベースにしたデザインの練りこみと見ることができる。フロントグリルはシャープな水平グリルとし、両端のヘッドランプは角度と奥行きを与えられている。それ自体はきわめて単調なデザインに見えるが、ロアグリルやバンパーのデザインで安定感やダイナミック感を作り出す。シンプルで過剰でない機能的デザインで、動感や存在感を作り出すには高いレベルが求められるのだ。
 ボディサイドの面は光の反射を与えることで立体感を生み出し、さらにVWのアイコンである太いCピラーを強く絞り込むことでスポーティさや軽快さを印象付ける。奇抜な面構成やラインを使わず、立体、面を使って躍動感や存在感を作り出しているのが特徴といえる。
 シロッコ、というよりダ・シルバはまさにドイツのバウハウス・デザインのスピリットを正当に受け継いでいるような気がする。
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