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VW ゴルフ6 (3)

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 ゴルフ6のコンフォートライン、ハイラインに搭載されるエンジンは、ゴルフ5で登場したTSIトレンドラインとしてデビューしたCA型である。つまり従来のGT TSI(170ps)は廃止され、ターボ装備のCAX(122ps)、ツインチャージャーのCAV(160ps)となった。
 排気量は1389ccでボア×ストロークは76.5×75.6㎜。ゴルフ5のGT TSIのBLG型エンジンとボア×ストロークはまったく同じだ。それもそのはずでねずみ鋳鉄製のオープンデッキ構造のシリンダーブロック、クランクシャフト、コンロッド、油圧テンショナー方式のチェーンによるバルブ駆動などは流用なのだ。ただしシリンダーヘッドは新設計で、BLGで使用していたタンブルフラップ・バルブを廃止し、吸気ポートでタンブル流を発生できるようにしている。
 タンブルポートは、極低速回転時に燃焼室で吸気タンブル流を発生させ、ピストン冠面に向かう混合気を反転上昇させ点火プラグに接近させ着火性を高め燃焼を促進させる。ただし極低回転、アイドル時に成層燃焼をさせているのかどうかは不明だ。

 またエンジン全体の摩擦抵抗の徹底的な低減、軽量化が行われ、最高回転数の低下(バルブスプリングのセット荷重の低減)、中空カムシャフト、シリンダーヘッドの軽量化などを行っている。
CAX型はBLG型より14kg軽くなっている。ピストンの側面はカーボン・コーティング。これも摩擦抵抗を減らすためだ。こうした内部摩擦抵抗の低減策も高いレベルになっているといえる。
 ねずみ鋳鉄製のシリンダーブロックとしているのは、高い燃焼圧に耐えるためにアルミシリンダーを強化するより、軽量な薄肉鋳鉄シリンダーブロックの方が強度・剛性と軽量さのバランスで鋳鉄の方が有利という判断なのだろう。
 なおDOHC・16バルブのバルブ挟み角は最小限まで狭められ、コンパクトペントルーフ型燃焼室を形成していることがわかり、圧縮比は10.0ときわめて高い。排気バルブはナトリウム封入式。もちろんオイルジェットによるピストン冷却も行われている。

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 インテークカムは可変バルブタイミング機構を装備。
 直噴システムは、110バールの燃料圧力がかけられ、新開発の6ホール・インジェクターで燃焼室に噴射される。

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 ターボは超小型タイプ(タービンはφ45mmからφ37mmに、コンプレッサーはφ51mm
からφ41mmへと小径化)で、鋳鋼製のエキゾーストマニホールド直後に配置され、排ガス流速をダイレクトに受けることができる。また、BLG型と異なるのは水冷式のインタークーラーを採用したことで、インテークマニホールドと一体のシリンダーブロック側面配置にしているのがユニークだ。実はこの配置により、吸気管部分の容積はBLG型の11.0Lに対して4.8Lと減少され、このためターボ・レスポンスは空冷式よりさらに向上しているわけである。
 ターボの最高回転数は22万回転、最高過給圧は0.9バールにもなる。
 CAV型は、CAX型をベースに、ルーツ式3葉スーパーチャージャーと小型ターボを組み合わせたツインチャージ仕様で160psまでパワーアップしたもの。同じツインチャージのBLG型に比べると、最高出力回転数の低下、圧縮比のアップ、ポートの小径化などにより10psダウン(ただし最大トルクは同じ)となっているが、低速性能や燃費は逆に向上しているわけだ。最高ブーストはCAXよりさらに高められている。

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 なおハイパワー版のGTI用エンジンは、当然このシリーズとは別となっている。
 CAX、CAVは1500~4000(CAVは4500回転)回転まで最大トルクを維持するフラットで強力なトルクであり、最大限のパフォーマンスを追及しても6000回転未満、5500回転も回せばじゅうぶんという特性で、低回転化を実現しており、燃費、排ガス(Co2)を追求した新世代エンジンと言うことができる。

 トランスミッションは乾式クラッチを備えた7速DSGである。250Nm以下を担当する7速DSGは、すでにゴルフ5のTSIトレンドラインで採用されているが、これがゴルフ6の、またVWの小型車の主流となっている。当然ながらトルクのもっと大きなGTIやディーゼルのGTDには、トルク容量の大きい湿式デュアルクラッチを持つ6速DSGが組み合わされる。
 7速DSGは乾式クラッチのため油圧ポンプの負担が6速DSGより少ない点が有利であり、またギヤ間のステップ比が小さいので変速時のトルク変動を小さくしやすいこともメリットだ。つまり7速DSGは、より軽量で、油圧損失が少ないため燃費に有利で、しかも変速時のショック低減など変速品質面でも有利なのだ。
 ギヤ比は、6速GSDに比べ1速はより低く、7速はより高く設定され、ワイド&クロスである。
 乾式クラッチの寿命は車両寿命と同等とされており、湿式と比べてオイル交換も不要となっている
 DSGタイプのトランスミッションは構造的にはシンプルだが、最も難しいのが制御ソフトの開発である。VWはいち早く総合トルク制御のソフトを開発し、エンジン出力とギヤ選択を完全に協調制御させることで高い完成度にまとめている。
 さらに7速DSGは、Dモードではできるだけ早めにシフトアップし、高いギヤで走行するように設定され、加速の場合は瞬時に最大で3段飛びのシフトダウンを行うなど燃費の向上と走りを両立させる巧みな制御ソフトのチューニングが行われている。なお乾式クラッチシステムはシャフナーグループ、LuK製だ。

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 さて燃費だが、10・15モードではCAV型で16.2㎞/L、CAX型で16.8㎞/L。ゴルフは、日本のモード燃費用のチューニングは行われていないので、より実用燃費に近い値である。
 都内のゴーストップの走行モードではアベレージ11㎞/L、高速道路走行では14㎞/Lていどが燃費を意識しない普通の走りでの実用燃費という。高速道路主体で燃費を意識した走行をすると20㎞/Lに乗せるのは難しくないので、まさにハイブリッドカーに迫る燃費水準と言える。ディーゼルターボとDSGの組み合わせであれば、高速燃費はハイブリッドカーを凌駕すると思われる。
 なお最高速はCAVで210㎞/h、CAXで200㎞/h。
 ゴルフは排気量をダウンし、高圧縮比、高過給圧、フラットトルクのベースエンジンを採用し、よりハイギヤで走行できる7速DSGのコンセプトを組み合わせることで燃費と走りの両立というひとつの技術の流れを明確に作ったと言うことができると思う。

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