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ボッシュのブレーキ回生付きブレーキバイワイヤー

 ボッシュのブレーキ回生機構付きブレーキシステムは、エンジンの負圧を利用する従来型サーボ
を使用したESP hevと、エンジン負圧をも用いないHAS hevの2種類がある。
 前者は、ESPポンプと制御ユニットをhevタイプに置き換えることで成立する。駆動輪側の液圧を回生にあわせて
制御する方式で、非駆動輪は通常の油圧ブレーキとなるため、違和感のないフィーリングとなる。

hashev.jpg


 ブレーキバイワイヤーを実現したのがHAS hevだ。
 エンジン負圧を用いるサーボを使用せず、ブレーキペダルのストロークセンサーからブレーキ操作を検知してモーターでブースト油圧を発生させる。ペダル部にはドライバーのブレーキ操作に対して擬似的なフィーリングを作り出す油圧シミュレーターを備えている。
 バックアップとして、モーターが失陥した場合はシミュレーター油圧がマスターシリンダー油圧と直通する。ただし、別個にESPポンプが存在するんで、ESP側で加圧した油圧を確保できる。
 このシステムでは、ブレーキ回生時でも違和感のないブレーキフィーリングをシミュレーターで設定できる、回生率を高めることができるのが特徴だ。
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ニューヨークの次期イエローキャブ



 5月3日、ニューヨーク市はニューヨーク名物として世界的に知られるタクシー「イエローキャブ」の次世代車の供給について、日産自動車(と独占契約を結ぶことを発表した。このため2013年以降、市内を走る約1万3000台のタクシーを順次、日産のミニバン「NV200]に置き換えて行くことになる。17年以降はEVタイプも登場する可能性があり、日産は7月にNV200EVの実証実験に着手した。

 ニューヨーク市では、タクシーはオーナー会社、個人オーナーを問わずニューヨーク市タクシー&リムジン協議会(TLC)が統括し、ドライバーもTLCに登録された有資格者に限られる。またTLCに属するすべてのタクシーは黄色に塗装することが指定されている。
771px-Yellow_cabs_2.jpg

 これまでのイエローキャブはフルサイズセダンのフォード・クラウンヴィクトリアが90%以上と事実上独占状態であった。クラウンヴィクトリアは古いコンセプトで作られたFRのフルサイズセダンで、実態としては警察車両の中古車が多くを占めていた
 これ以外では、近年ではトヨタのミニバン(シエナ)、ホンダ・オデッセイなども使用され、2005年以降はハイブリッド車重視の政策により、フォード・エスケープ、トヨタ・プリウス、レクサスRXなども一部採用された。この他にごく少数ながらメルセデスE350ブルーテックも採用されており、全部で16車種の中からタクシーオーナーが選択できる仕組みになっていた。 
 
 ニューヨーク市、TCLは2007年に、多数を占めるフォード・クラウンヴィクトリアに代わる次世代タクシー、「タクシーオブトゥモロー」を選定することにした。フォード・クラウンビクトリアの生産が停止されることになったのがそのきっかけである。
 タクシーオブトゥモローのプロジェクトは、タクシー会社オーナー、タクシードライバー、利用者の代表が次世代タクシーを検討するもので。機能や乗り心地、車内の広さ、身体障害者の利便性などを考慮し、さらに低燃費で洗練されたデザインが求められることになった。2009年12月にTCLが自動車メーカー各社に提案を呼びかけて、コンペティションが開始された。
 コンペティションに参加した自動車メーカーは7社で、最終選考に残ったのは、日産NV200、トルコのメーカー、カルサンV1、そしてフォード・トランジットコネクトの3車だった。いずれもミニバンデザインである。
 2005年以降はすでにハイブリッドカー重視政策が採用されてきたのに、3車はいずれもガソリンエンジン車で、一部では政策の後退かともいわれたが、ハイブリッド車は高価格である点がネックのようだ。

 自動車メーカー側の提案価格は3万~4万ドルが大半だが、従来のフォード・クラウンヴィクトリアは2万ドル台のため、価格の問題も選考に大きく影響した要素といえる。
 フォード・トランジットコネクトは、ヨーロッパフォードが開発したフォーカスをベースにしたミニバンで、ディュラテック2・0Lエンジンを搭載。アメリカでも人気のある多用途ミニバンである。
Ford_transit.jpg

 トルコのカルサン社(http://en.karsan.com.tr/)は、もともとプジョー/シトロエン、ルノーのトラック、ヒュンダイなどをノックダウン生産している商用車製造メーカーだが、タクシーオブットゥモロープロジェクトに参加するために新たに開発部門を立ち上げて、斬新なタクシー専用車のV1を提案した。
 キャビンは運転席と3人乗車の後席、1人掛けの補助席というパッケージングとすることで、車いすのままで乗り降りできる広大な空間を実現。大型ガラスルーフを採用した点も特徴だ。V1のボディサイズは全長4826mm、全幅1922mm、全高1915mm、ホイールベー3251mmで、車両重量は1485kg。パワートレインはリヤにパッケージされたRR方式で、エンジンは天然ガス、電気、ガソリンと電気のハイブリッドなど、さまざまなパワーソースに対応可能する革新的なデザインである。
karsan.jpg

Karsan-V1-3-625x416.jpg

 日産のNV200(日本ではバネット)は、メキシコ工場(クエルナバカ)で生産され、今回のタクシーオブトゥモローのためにアメリカ日産がイエローキャブ専用の設計を盛り込んだ。
 タクシー専用装備は・・・
・ニューヨークタクシー全体での排出ガス低減と燃費向上を狙う2L/4気筒エンジン。
・現行タクシーに対して大きく改善した、4名の乗客とその荷物のためのゆとりのある室内空間。
・ニューヨークの街中での騒音低減のため、車外灯と連動することで警告音量を小さくしたクラクション。
・乗り降りを容易にするスライドドア、乗降用の補助ステップと手すり。
・見晴らしの良さを実現し、開放的な気分にさせるパノラミックルーフ(シェード付き)。
・運転席のエアコンがOFFでも独立して運転可能なブドウポリフェノールクリーンフィルター付き後席エアコン。
・本革調ファブリックを用いた、汚れにくく通気性の良い、抗菌仕様シート表皮。
・乗客用の読書灯、所持品の確認をサポートする室内フロアの足元照明。
・乗客用の電源コンセント(12V)とUSBプラグ(2つ)。
・客室とのパーティション備え付け時でも快適な運転姿勢をサポートする、リクライニングとランバーサポート機能付き6段階調整可能運転席シート。
・乗務員用ナビゲーションおよびテレマティクスシステム。

安全装備としては・・・
・運転席・助手席サイドエアバッグ付SRSエアバッグシステム及び前席・後席SRSカーテンエアバッグシステム 。
・トラクションコントロールシステムとビークルダイナミクスコントロール(VDC)。
・スライドドアは通常のヒンジドアと比べ、不意な開閉による歩行者・自転車等へのリスクの軽減に。 同スライドドアは、開閉時警告灯も装備。
 
 コンペティションの結果、この日産NV200が次世代タクシーとして決定された。
 価格は2万9000ドル。価格的にも受け入れられやすいレベルに落ち着いている。
 NV200は2013年後半から投入され、イエローキャブ全車が最終的にNV200に切り替わる計画だ。なお、ニューヨークのタクシーの総数は1万3000台で、年間の総走行距離は5億マイル、1日あたりの利用者数は60万人。
 日本のタクシーに比べ圧倒的に走行距離が長いため、耐久信頼性、ランニングコストが大きく問われることになるが、そのためアメリカ日産はタクシーオーナー、ドライバーが日常点検のトレーニング実施し、販売店でも迅速な整備を行えるように対策していくとされている。

NV200EV.jpg
↑NV200 EV実証実験車

ZF社の横置きエンジン用9速AT

ZF_9HP-Schnittbild.jpg


*9速ATの発表にいたる経緯

 昨年からデビュー間近とアナウンスされていたZF社の世界初となる9速ATがついにベールを脱いだ。
 ZF社は、6月7日に開催されたVDI(ドイツ技術者協会)が開催する自動車用トランスミッションに関する国際会議「Transmissions in Vehicles 2011」で9HPの概要を公開した。
 世界初の乗用車用9速ATは「9HP」と呼ばれるが、すでに昨年の時点で、ZF社から今年デビューすることが予告されていた。
 そして今年5月の自動車技術会・人とクルマのテクノロジー展で、その開発コンセプトメイキングに関する講演と実物展示が行われることになっていたが、東北大震災と福島原子発電所事故のため、テクノロジー展では講演のみが行われ、9HPの実物の日本への配送は中止されてしまったのだ。

*ZF社によりyokookiyou ATとDCTの比較

 世界初の乗用車用9速AT、それも横置きエンジンを前提とした小型FF車向けのトランスミッションはどのような経緯により決定されたのか。
 ZF社は、従来から乗用車用としてはマニュアルトランスミッション、AT、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を開発、製造しているが、いずれも縦置きの大排気量エンジン向けであった。
図1
 しかし、ZFの2015年までのトランスミッションに関する世界市場予測では、フロント横置きエンジン用AT(すなわち小型FF車向け)が着実に上昇基調にあり、このマーケットをターゲットにする必要があることが確認された。
 また、フロント横置きエンジン用のトランスミッションは、従来よりはるかに量産体制を整える必要があることはいうまでもない。
 クルマとしては、B、Cセグメントがターゲットで、エンジン性能は最大トルク280Nm、最高回転数7000回転を想定している。
図2
 このマーケットを狙うにあたりZF社は、遊星ギヤを使用したステップATとDCTのいずれが有利かを比較検討している。結果的にはステップATを選択することになったが、その場合の構想は、HP(トルコンを使用した遊星ギヤシステム)、P(遊星ギヤシステム)の2種類を検討した。Pはトルコンではなく湿式多板クラッチを発進装置として使用する。なおHPは、すでに発売している大型FR用の8速AT(8HP)の技術を採用し、全域ロックアップを行うため2重のねじれダンパーを、Pでは発進時の振動を吸収するデュアルマス・フライホイールを使用する。いずれも超ワイドな変速比幅をターゲットにしていた。

*8速ATか9速ATか

図3
 次に遊星ギヤ式のステップATでのギヤ段数とギヤセット配置、変速装置の配置の関係を
コンセプトスタディとして検討している。マトリックスの水色は合理的な選択、茶色は不合理な選択、オレンジ色は過剰に複雑な選択と類別された。市場には横置きエンジン用としては6速は存在するが、より広い変速比幅、エンジン回転数の低減を追及し、市場での優位性を得るためにZFは7速以上のギヤ段数を追求する。
 しかし6速以上のギヤ段数にするとシステムは複雑化する、7速と8速はシステム的に同等、8速に1個の変速装置を追加するだけで9速化が可能であることがわかった。
 もちろん、9速化が実現すれば超ワイドな変速比幅、超クロスレシオ、そして世界初の乗用車用9速ATを実現できることになる。
図4
 横置きエンジン用8速ATの機構レイアウトの検討で、従来の縦置き用の8HPのギヤセットの配置を変更し、2速、3速ギヤセットは放射状とするといったことに加え、同じスペースで9速化が可能であることがわかった。
 いいかえれば、左右方向の寸法の制約が厳しい横置きエンジン用のトランスミッションで9速化できることが確認されたのだ。

*DCTの特徴

図5
 一方でデュアルクラッチ・トランスミッション(DCT)との比較も行われている。
 DCTの特徴はコンパクトなギヤセット配置ができることがメリットで、7速ギヤセットと4個のシンクロナイザーで成立する。変速抵抗損失が少なく、コンパクト、軽量であることもDCTのメリットだ。しかし、7速以上は機構的に極めて困難であることも事実だ。
 またDCTでは変速クラッチのモジュールは、完全ウェット多板クラッチ式(N-DKG)、ウエットクラッチ式(F-DKG)、乾式クラッチ式(T-DKG)といったバリエーションが存在するのも特徴だ。

*ATとDCTのコスト比較

図6
 次に製造コストの比較となる。いずれも同一仮定での比較で、ドイツでの新工場、新製造ラインを投資すること、年間約20万基の生産を見込む、開発費も含むという比較表であり、左から8速トルコンAT、8速多板クラッチAT、乾式クラッチ式DCT、ウエットクラッチ式DCT、ウエット多板クラッチ式DCTで、DCTがいずれもコストが高い。その理由は、ATの方がプレス部品や鋳造部品が多いことが上げられる。
 したがって、9速ATであってもDCTよりコストを低減できることになる。

*燃費と動力性能の比較

 9速ATを実現するにあたっては、すでに8速ATで実現しているギヤ、ベアリング、トルコンの最適化によるパワー損失の低減、変速抵抗はクラッチ、ブレーキ、シンクロ、ベアリングシールの改良により低減、作動は油圧・電動システムによるとしている。
図7

図8
 また燃費低減と動力性能の比較もシミュレーションしている。もちろんこの場合はギヤ比、発進システムの考慮、発進ダンパー、車両の慣性重量を同等化したものだ。発進動力性能ではトルク増大するトルコンを持つATが有利であり、燃費ではよりシンプルなDCTが有利だが、ATでも8速化でDCTと同等の燃費レベルに近づき、9速化することで乾式クラッチ式DCTとほとんど同等になることが分かる。

*結論

 ステップATとDCTの技術評価の結論としては、AT、DCTのいずれも横置きエンジン用として適合する。搭載性、コストでATがやや有利。燃費に関しては乾式DCTがやや有利。しかし、発進トルクではトルコンを持つATが有利。
 以上の総合的な評価により、遊星ギヤ式ステップATがよりよい選択と結論付けられている。このようなコンセプトスタディ、事前評価を経て、世界初の小型FF車用9速ATの開発が決定された。
 
*9HPの変速比幅は9.48
 
 今回、正式に公表された9HPは2種類がラインアップされ、最大許容トルクは280Nm~480Nmまでカバーできるようになっている。つまりBセグメントからCセグメントのディーゼルターボまで対応できるようになってのだ。
 また基本設計は、これまでのFR用8HPと同様に完全にモジュール化され、基本ブロックにアダプターを結合することで通常のFF以外に、トルコンレスの多板クラッチ式スタートシステム、4WD、ハイブリッドシステムに対応できる。
 またスタートストップシステムも組み込むことができる。
 なお、標準のトルクコンバーターは発進専用のデバイスで、発進後は全域ロックアップを行い、そのために多段トーショナルダンパーを備えている。ZF社は、アメリカ、アジア市場ではトルコン式のスムーズな発進装置が不可欠としている。
 9速ATの性能では、変速比幅は9.84ときわめてワイドレシオで、各ギヤ段はクロスレシオ化されている。当然ながらハイギヤードされているため、現存する6速ATとの比較で、燃費は16%向上する。また巡航でのエンジン回転数では、120km/hで6速ATは2600回転であると仮定すると、9HPでは1900回転に下げることができる。
 
 9HPの構造は、4個の遊星ギヤセット、6個の変速装置を採用。遊星ギヤの配列は直列式ではなく一部にラジアル配列を採用した。
 またクラッチは多板式ではなく油圧制御のかみ合い式クラッチを採用し、低抵抗、高効率化をはかっているのも大きな特徴だ。通常の多板クラッチ+ブレーキ方式より摩擦、引き摺り抵抗が大幅に低減されているわけだ。
 変速時間は、全域ロックアップと変速装置の改良により、DCTに勝るとも劣らない、ドライバーには検知できないレベルに短縮されている。
 9HPのもうひとつの大きな特徴は、飛ばしシフトができることだ。したがって9速→6速といった変速が可能で、燃費と意のままのスポーティな動力性能を両立させているといえる。9HPを制御するのはATSYSとASISというふたつのTCUで、ATSYSはクラッチの制御や学習、フェールセーフを受け持ち、ASISは走行状況やドライバーの意図、エコモードやスポーツモードなどに最適な変速の制御を担当している。
 なおコントロールユニット(TCU)は内蔵式メカトロモジュールとされ、、ZF社内製としている。TCUのパフォーマンスにはじゅうぶんな余裕があり、将来的は約30%の演算能力アップも可能として、自動車メーカーの要求に適合できるようにしている。
 
 9HPの拡張性として、トランスファーケースを追加することで4WDに対応し、4WDシステムとしてはZF社は燃費に優れたオンデマンド式4WD(AWD Disconnect)も提案している。
 スタートアンドストップのシステムは、8HPと同様に電動ポンプを装備せずコイルスプリングにより油圧を発生させるメカニカルな装置を備え、加速スタンバイの速度も電動ポンプ式を上回る。
 さらにパラレル式ハイブリッドシステムにも適合し、トルコンのスペースを電気モーターに簡単に置き換えることができるようになっている。
 
 9HPはまずアメリカの新工場で生産が立ちがる計画になっており、最初に9HPを搭載するのはアメリカ車と予想される。つぎのセールスターゲットはアジアの自動車メーカーになるだろう。ヨーロッパではB、Cセグメントは依然としてMTが主流で、それ以外にDCT、ANTといったバリエーションが存在するので、9HPは次世代のCセグメントカーに照準を合わせるものと予想される。
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