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2009 ニュルブルクリンクADAC 24時間レース

http://adac.24h-rennen.de/

 今年は5月21日(木)から24日(日)まで、ニュルブルクリンクサーキット(ラインラント・プファルツ州)で第37回ニュルブルクリンク24時間耐久レースが開催される。
 このレースは、もともとはADAC(ドイツの自動車クラブ)主催の地元向けの耐久レースという位置づけだが、現在では世界各国から参戦し、観客もドイツ人だけでなく西ヨーロッパ全域、東ヨーロッパ、ロシアからも観客が押し寄せてくる。観客数もF1ドイツグランプリより多いと思う。
 一方で、1960年代のリエージュ-リエージュ・ラリー、マラトン・ド・ラ・ルートなど古くからの量産乗用車ベースの耐久レースの伝統の臭いを残しており、これらの大レースには自動車メーカーチームも競って参戦していたが、この発想も現在まで引き継がれている。
 マラトン・ド・ラ・ルートはベルギー・ツーリングカー選手権戦として65年から開催され、最初は82時間レース、69~70年は84時間、71年は96時間レースであった。68年にはマツダ・コスモスポーツが84時間連続でニュルブルクリンクを走り、最後は公道を走ってブルッセルでゴールを迎えるというすさまじい耐久レースで4位入賞と善戦し、69年にはファ見ら・ロータリークーペで5位に入賞した。これらのレースの結果を見ると、当時の自動車メーカーが、それぞれのクラスで参戦していることがよくわかる。
 
 さて今年のニュルブルクリンク24時間レースには、アウディのワークスチームがR8・LMSを持ち込む。5.2L・V10FSIエンジンを搭載している怪物だ。4カー体制で、アウディの論理による必勝体制と思われる。またBMWはサテライトチームのシューベルト・レーシングに新開発のM3/GT4(4.0L・V8)を貸与して参戦し、ポルシェも911ターボをサテライトチームに供給するなど、総合優勝を狙うドイツメーカーは三つ巴で、とても面白そうだ。
 2L過給器付きクラスではVWワークスチームのシロッコGT-24 がCNGエンジン(300ps)を搭載して出場する。この圧縮天然ガスのオクタン価は130とのこと。昨年、2.0Lターボクラスで優勝したガソリンエンジン仕様は330psだったそうだから、それより少しパワーは低めだ。なおドライバーは、VWの技術開発取締役のハッケンベルク博士、ジャーナリスト、DTMチャンピオンや地元の名ドライバー、ニーズビーツなどなど。また昨年同様のガソリンターボのシロッコGT-24も3台参戦し、ラリードライバーのC.サインツやダカールラリー優勝ドライバーもステアリングを握るという。
 地元の自動車メーカーのチームは、それぞれの研究・開発課題を盛り込みながら、ワークスチームにふさわしい体制を整え、きっちり仕事をしようという意図が明確で、潔いと思う。また実際のマシンのセッティングも絶妙だ。

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 今年は日本からはトヨタが開発中のスーパーカー、レクサスLF-Aとスバルの子会社であるSTIからインプレッサWRX-STIが参戦する。いずれのチームも昨年も参戦しているが、成績、チーム体制などにはあまり見るべきものがなかった。ただ、外野から見れば両方ともまごうかたなく自動車メーカーのワークスチームなのだが・・・
 LF-Aは、今回もレース参戦により開発車両を鍛え、開発にフィードバックすることを目的とし、またレースのサポートスタッフとして若手メカニックを中心に起用し、人材の育成に活用するというもの。ニュアンスとしてあくまでもインナー向けの参戦であることをうかがわせる。このレースはトヨタ・ワークスというより、レクサス企画部の単独プロジェクトで、副社長の豊田章男氏がドライバーとして加わっているのがユニークだ。ということで、大上段に振りかぶったワークスチームではなく、どちらかといえば和気藹々を目指しているように思われる。
 はたしてそれがレクサスのフラッグシップのLF-Aのためになるのか?
また、社外チームという形でIS-Fも1台参加する。これは社員テストドライバーの訓練・経験のためのようである。ドライバーの一人は、トヨタの名物テストドライバーで今はご意見番格の成瀬氏である。

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 インプレッサWRX-STIは、スバルの名テストドライバーとして有名な辰巳氏がSTIに転籍し、実戦の場での開発テストというテーマで監督を務めている。そのため、マシンの仕様は量産仕様そのままという感じで、同クラスのVWシロッコGT-24と比べるとちょっと厳しいだろう。大体、ワークスカーのためのチームなら2カー、3カー体制じゃないと本物とはいえない。
 日本の自動車メーカーで、テーマを持って本腰でこのレースに参戦したのは、過去のマツダ(ロータリーエンジンのアピールと実戦テスト)と、ニッサン(スカイラインGT-Rのアピール)だけというのは寂しい限りである。

 なお今年のニュルブルクリンク24時間レースには194台が出走する。時によっては200台以上がエントリーすることもあったが、今年は経済危機の影響と思われるが200台を切る参加台数となっている。
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VW ゴルフ6 (3)

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 ゴルフ6のコンフォートライン、ハイラインに搭載されるエンジンは、ゴルフ5で登場したTSIトレンドラインとしてデビューしたCA型である。つまり従来のGT TSI(170ps)は廃止され、ターボ装備のCAX(122ps)、ツインチャージャーのCAV(160ps)となった。
 排気量は1389ccでボア×ストロークは76.5×75.6㎜。ゴルフ5のGT TSIのBLG型エンジンとボア×ストロークはまったく同じだ。それもそのはずでねずみ鋳鉄製のオープンデッキ構造のシリンダーブロック、クランクシャフト、コンロッド、油圧テンショナー方式のチェーンによるバルブ駆動などは流用なのだ。ただしシリンダーヘッドは新設計で、BLGで使用していたタンブルフラップ・バルブを廃止し、吸気ポートでタンブル流を発生できるようにしている。
 タンブルポートは、極低速回転時に燃焼室で吸気タンブル流を発生させ、ピストン冠面に向かう混合気を反転上昇させ点火プラグに接近させ着火性を高め燃焼を促進させる。ただし極低回転、アイドル時に成層燃焼をさせているのかどうかは不明だ。

 またエンジン全体の摩擦抵抗の徹底的な低減、軽量化が行われ、最高回転数の低下(バルブスプリングのセット荷重の低減)、中空カムシャフト、シリンダーヘッドの軽量化などを行っている。
CAX型はBLG型より14kg軽くなっている。ピストンの側面はカーボン・コーティング。これも摩擦抵抗を減らすためだ。こうした内部摩擦抵抗の低減策も高いレベルになっているといえる。
 ねずみ鋳鉄製のシリンダーブロックとしているのは、高い燃焼圧に耐えるためにアルミシリンダーを強化するより、軽量な薄肉鋳鉄シリンダーブロックの方が強度・剛性と軽量さのバランスで鋳鉄の方が有利という判断なのだろう。
 なおDOHC・16バルブのバルブ挟み角は最小限まで狭められ、コンパクトペントルーフ型燃焼室を形成していることがわかり、圧縮比は10.0ときわめて高い。排気バルブはナトリウム封入式。もちろんオイルジェットによるピストン冷却も行われている。

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 インテークカムは可変バルブタイミング機構を装備。
 直噴システムは、110バールの燃料圧力がかけられ、新開発の6ホール・インジェクターで燃焼室に噴射される。

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 ターボは超小型タイプ(タービンはφ45mmからφ37mmに、コンプレッサーはφ51mm
からφ41mmへと小径化)で、鋳鋼製のエキゾーストマニホールド直後に配置され、排ガス流速をダイレクトに受けることができる。また、BLG型と異なるのは水冷式のインタークーラーを採用したことで、インテークマニホールドと一体のシリンダーブロック側面配置にしているのがユニークだ。実はこの配置により、吸気管部分の容積はBLG型の11.0Lに対して4.8Lと減少され、このためターボ・レスポンスは空冷式よりさらに向上しているわけである。
 ターボの最高回転数は22万回転、最高過給圧は0.9バールにもなる。
 CAV型は、CAX型をベースに、ルーツ式3葉スーパーチャージャーと小型ターボを組み合わせたツインチャージ仕様で160psまでパワーアップしたもの。同じツインチャージのBLG型に比べると、最高出力回転数の低下、圧縮比のアップ、ポートの小径化などにより10psダウン(ただし最大トルクは同じ)となっているが、低速性能や燃費は逆に向上しているわけだ。最高ブーストはCAXよりさらに高められている。

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 なおハイパワー版のGTI用エンジンは、当然このシリーズとは別となっている。
 CAX、CAVは1500~4000(CAVは4500回転)回転まで最大トルクを維持するフラットで強力なトルクであり、最大限のパフォーマンスを追及しても6000回転未満、5500回転も回せばじゅうぶんという特性で、低回転化を実現しており、燃費、排ガス(Co2)を追求した新世代エンジンと言うことができる。

 トランスミッションは乾式クラッチを備えた7速DSGである。250Nm以下を担当する7速DSGは、すでにゴルフ5のTSIトレンドラインで採用されているが、これがゴルフ6の、またVWの小型車の主流となっている。当然ながらトルクのもっと大きなGTIやディーゼルのGTDには、トルク容量の大きい湿式デュアルクラッチを持つ6速DSGが組み合わされる。
 7速DSGは乾式クラッチのため油圧ポンプの負担が6速DSGより少ない点が有利であり、またギヤ間のステップ比が小さいので変速時のトルク変動を小さくしやすいこともメリットだ。つまり7速DSGは、より軽量で、油圧損失が少ないため燃費に有利で、しかも変速時のショック低減など変速品質面でも有利なのだ。
 ギヤ比は、6速GSDに比べ1速はより低く、7速はより高く設定され、ワイド&クロスである。
 乾式クラッチの寿命は車両寿命と同等とされており、湿式と比べてオイル交換も不要となっている
 DSGタイプのトランスミッションは構造的にはシンプルだが、最も難しいのが制御ソフトの開発である。VWはいち早く総合トルク制御のソフトを開発し、エンジン出力とギヤ選択を完全に協調制御させることで高い完成度にまとめている。
 さらに7速DSGは、Dモードではできるだけ早めにシフトアップし、高いギヤで走行するように設定され、加速の場合は瞬時に最大で3段飛びのシフトダウンを行うなど燃費の向上と走りを両立させる巧みな制御ソフトのチューニングが行われている。なお乾式クラッチシステムはシャフナーグループ、LuK製だ。

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 さて燃費だが、10・15モードではCAV型で16.2㎞/L、CAX型で16.8㎞/L。ゴルフは、日本のモード燃費用のチューニングは行われていないので、より実用燃費に近い値である。
 都内のゴーストップの走行モードではアベレージ11㎞/L、高速道路走行では14㎞/Lていどが燃費を意識しない普通の走りでの実用燃費という。高速道路主体で燃費を意識した走行をすると20㎞/Lに乗せるのは難しくないので、まさにハイブリッドカーに迫る燃費水準と言える。ディーゼルターボとDSGの組み合わせであれば、高速燃費はハイブリッドカーを凌駕すると思われる。
 なお最高速はCAVで210㎞/h、CAXで200㎞/h。
 ゴルフは排気量をダウンし、高圧縮比、高過給圧、フラットトルクのベースエンジンを採用し、よりハイギヤで走行できる7速DSGのコンセプトを組み合わせることで燃費と走りの両立というひとつの技術の流れを明確に作ったと言うことができると思う。

VW ゴルフ6 (2)

 ゴルフ6の開発テーマのひとつが、クラスの水準を大きく超えるインテリアのクオリティの実現だ。世の中はコストダウンをドラスティックに実現することが主流になっているのだが、ゴルフはしゃにむに質感の向上をはかっている。それはやはり、クルマとしての完成度の高さや、成熟したクラスレスのオーナー層に満足を与えることを目指しているからだろう。

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 VWは、アウディやシュコダ、セアトなど同一グループ各社と共同し、膨大な生産台数を背景に、部品の共用化によるコストダウンをはかっているが、その手法は効果的であり、また日本とは正反対に上級モデル用の部品を共用化することで、ラインアップ全体の質感を高めることに成功しているのだ。
 また今回の開発では、より上級車の、つまりプレミアムクラスのDセグメントの技術を積極的に取り入れること、乗員の身体で感じられる五感品質を高めることが目標にされた。
このため、ウレタン表皮の内装、本物の素材感を取り入れたのを始め、室内空間の静粛性を大幅に高めているのだ。
 そのため、フロント合わせガラスは、最上級クラスのセダン並みの3層PVB(ポリビニルブチラール。2層のPVBの中間に音響減衰性の高い遮音PVBを挿入)しており、これにより風騒音を大幅に減らしているという。またフロントサイド・ウインドウのガラスは厚さを10%アップ、2重リップ型のウインドウガイドシールを採用し、ホイールハウス内にも遮音材を採用するなど、まさにプレミアムクラス並みの装備である。
 またエンジンルームからバルクヘッドを透過する騒音を防ぐために、フリース材などを含むきわめて軽量な複合吸音シートを開発し、バルクヘッド全面だけではなくドアサイド、ペダル部まで一体化されたワンピース・シートを採用。この他にセンタートンネル、エアコン周囲、ラゲッジルームにこの軽量吸音シートを配置している。
 ゴルフとしては画期的ともいえる上級車の遮音技術を投入したが、もちろん目指したのはたんなる静音環境ではなく、感覚的なインフォメーション、つまりコントロールされたエンジン加速音や風切り音をドライバーが実感できるようにチューニングされているのだ。このあたりが「Das Auto」のメッセージである。
 シートはコンフォートラインはファブリック、ハイラインはアルカンタラ/スウェード調ファブリックのスポーツシートとなり、さらに上級車と同等の本革シート(8ウェイパワーシート)も選択できる。
 オーディオ、ナビゲーション・システムはVWとして戦略的な開発を行っているが、今回から新世代のディスプレー付き多機能オーディオ&ディスプレー、RCD310を標準装備化、ハードディスク・ナビゲーションのRNS510をオプション設定(RNS510ではリヤビューカメラも装備リヤビューカメラはドイツ本国でも大いに重視されてる)。またETC、iPod、USB接続ユニットも標準装備としている。
 RSN510は従来のMMSから移行した新世代のマルチメディア・システムで、ティグアンから新規採用されており、サンヨーのナビシステムなどを組み込みながら、VWで開発されたナビ+マルチメディア・ユニットだ。
 エアコンは、全車がプレミアムクラス同等の左右独立制御式を標準化した。
 ラゲッジ容量はゴルフ5と同じ350L(ISO)だ。

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 次にシャシーである。プラットフォームが変更されていないため、サスペンションはフロントがハイキャスターのストラット式、リヤは4リンク式はそのまま継承され、パワーステアは精度の高いツイン・ピニオン式電動パワステもそのままだ。
 フロントのハイキャスター・ストラットはすでに熟成され尽くした感があるが、リヤの4リンク式は少しジオメトリーを変更しているようだ。
 アルミ製ロアアームを持つフロント・サスペンションは恐ろしく剛性が高い高精度のアルミ鋳造製サブフレームにマウントされている。リヤはハイドロフォーム製法のパイプ材を使用したサブフレームで、これも取り付け剛性は極めて高い。リヤのアッパーアームもアルミ製である。
 このシャシーの優れている点は、ピッチングが理想的なレベルに押さえ込んでいることで、これが長距離をドライブしたときの疲労の少なさの基になっている。ゴルフ4までのコンパウンド・ビーム式リヤ・サスペンションでもピッチング制御はレベルがきわめて高かったが、さらなる乗り心地の向上を実現するために4リンク式が採用され、4リンク式は入力を分散させることで乗り心地を向上させ、さらにリヤのグリップ限界を高めることができているのだ。
 もちろんゴルフの伝統ともいえる上級車を上回る圧倒的な高速直進安定性や安心感、ややスローなギヤ比で正確で気持ちよいスポーティなステアリングなど、ゴルフのキャラクターにはいっそうの洗練が加わっていると思われる。
 シャシーの電子制御は、ESPを全車標準装備化していることはもちろん、ABS、EBD(ブレーキ圧前後配分)、DSR(電動パワステによる危険回避ステアリングトルクアシスト)を採用し、アクティブセーフティを高めている。
 さらに今後登場するGTIにはDCCと呼ばれるアダプティブ/ダンパーシステム、さらにミリ波レーダーを使って自動ブレーキと完全停止も可能なアダプティブ・クルーズコントロールも登場するそうだ。

VW ゴルフ6 (1)

 ついに日本市場にゴルフ6がデビューした。ゴルファは常にコンパクトカーの基準車とされているだけに、新型は興味深い。
 新型ゴルフのキャッチフレーズは「The best Golf ever」。相当な自信作である。
 今回はゴルフ5からプラットフォームをキャリーオーバーしているため、性能、品質の熟成に全力を注いだと考えられる。

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 ゴルフ5で新規開発されたプラットフォームは、いわゆるフレキシブル・プラットフォームで、ゴルフ・ファミリーだけではなくシロッコ、ティグアン、Dセグメントのパサートにも適用されている。
 ゴルフ6のアッパーボディのデザインは、チーフデザイナーのワルター・デ・シルヴァが指揮し、誰でも一目でゴルフとわかる完成されたアイコンであること、意図的にシンプルさに回帰したことがポイントだ。
 もちろんその上で、「く」字型Cピラー、高めの車高、ロング・ルーフ、急角度のリヤハッチ、大きなフェンダーの盛り上がり、といったゴルフとして継承されているデザインファクターを盛り込んでいる。
 シンプルさは、シャープな強いストレート・ラインによって表現されている。フロントグリルは、初代ゴルフと同じシャープな水平ラインで構成し、ボディサイドのショルダーにはストレートなエッジを効かせたラインを通し、ストレート・エッジの上と下で光の反射をコントロールし、安定感を生み出している。
 その上で、大きく開口するフロントのロア・グリル、フェンダーの張り出し、水平グリルに対して角度を持ったヘッドライトによりダイナミック感を与えている。
 エクステリアのディテールでは、サイドのドアを走るエッジを成立させるためのドア取り付け精度の向上、徹底したフラッシュサーフェス、Cピラーの後方絞り込み、などの空力対策やパネル精度の向上を見ることができる。
 なお、このシンプルに見える水平ラインとサイドエッジのデザインは、VWの設計様式のシンボルとされ、今後のVW全車のデザインテーマになるようだ。
 
 ボディサイズは、全長4210(+5㎜)㎜、全幅1790(+30㎜)㎜、全高1485(0㎜)㎜、ホイールベース2575(0)㎜で、ゴルフ5とほとんど同じだ。全幅が1700㎜を超えたのはゴルフ4からで、この時点から日本では「大きすぎるサイズ」という非難の声を有名評論家などが上げたが、世界的なC/Dセグメント・ハッチバックのカテゴリーでは標準であり、ベンチマークである。よりコンパクトなサイズのクルマはポロがラインアップされている。
 ボディ・サイズだけの話ではないが、ゴルフはクラスレス・コンセプトをとても重視しているのだ。ゴルフのユーザーは年齢や仕事、社会的な地位により上級の大型サイズのクルマにステップアップするのではなく、代々のゴルフを乗り継いでいくという大きな特徴があるのだ。だから、ゴルフは成熟していくユーザー層に合わせて、上級クラスのクルマの快適性や性能、安全性、高い質感などを取り込む必要があるというのだ。ゴルフは、大衆車といったカテゴリー分けに属するのではなく、ゴルフ・クラスという独自の車格であり、VWを支える大きく太い柱であるからには、その自動車像は理想主義そのものなのだと思う。
 ゴルフ=大衆国民車と誤解している人にとっては、これは理解しがたいのだろう。
 そういう意味では、ゴルフ4はボディサイズのアップだけではなく、「プレミアム・クオリティ」路線を明確にした画期的なモデルだったといえる。
 最近のVWのスローガンは「VW Das Auto」である。これが本当のクルマだ、という主張であり、安っぽい大衆車を作っているわけではありませんよ、という意味である。
 
 新規開発されたアッパーボディは、目に見えにくいものの、相当なグレードアップが行われている。まず基本骨格では、高張力鋼板、超高張力鋼板をかつてないほど多用し、強度、剛性、衝突安全性の向上と軽量化を行っているのだ。フロントクロスフレーム、Aピラー~ルーフサイドレール、Bピラー、フロアサイドフレームにまでホットプレス成型の1000MPa級の超高張力鋼板を採用している。もちろんこれは現在の日本車のレベルをはるかに凌駕する。超高張力鋼板は、通常のプレス成型ができないため、鋼板を高温加熱した上で金型に入れてプレスする。この方法ではさらに金型を急冷することで焼き入れ効果が生じる。が、当然ながら工数がかかり、量産性が悪いため、日本ではごく一部の部材に採用されているのみだ。
 ゴルフ6は各種の高張力鋼板を多用することで、軽量化はホワイトボディで50kg以上のレベルで実現されていると思われ、事実ゴルフ5より装備が拡充されているにもかかわらず軽量である。
 ちなみにVWのホットプレスは第2世代の技術と表現しており、これはVWの重要なノウハウのようだ。また、差厚鋼板、ボディサイドの広範囲のレーザー溶接の採用なども骨格の形成のための重要な技術となっている。ゴルフ6のボディ骨格を相対的な眺めると、他車を1世代、4年以上のリードを得たように思われる。もともとVWはこうした生産技術でも先進的で、衝突エネルギーを制御するフロントサイドフレームにロールマッシュ加工した差厚鋼板をいち早く採用するなど、他のメーカーでは工数、コストの上昇により採用されない高精度技術を積極的に採用してきた。現在の日本では、レーザー溶接工法により各種鋼板を一体化させるテーラードブランク(差厚鋼板)がサイドパネルに採用されているが、これは一体化されたサイドパネルをプレスするという生産性と強度の確保を両立させた技術である。
 ゴルフ6のボディ骨格は、キャビン部分は強固なフレームでケージ状に形成され、ボディサイドのエッジ部分も前後ドアを縦通するフレームを形成。フロントサイド・アッパーフレームと連続するビームとなっている。またフロントサイドロア・フレームは完全にストレート形状で衝突安全性を高める上できわめて合理的な形状をしており、前面衝突のエネルギーを効率よく分散し、側面衝突に対してはキャビンへのめり込みを阻止するとともに衝撃を高効率に分散できる構造であることがわかる。
 つまり、複雑な形状を避け、ストレートな形状にすることで強度の向上と重量の軽減を両立させたスマートきわまる設計であることがわかる。
 衝突安全技術では、キャビンの強度アップ、前後セクションの適正なクラッシュ制御といった基本要素以外に前2席、前後席サイド、左右カーテン、さらにニー・エアバッグを含た9エアバッグ標準装備化を行い、エアバッグやシートベルトを制御する衝突センサーは、Gセンサーとノイズ周波数センサーを併用することで、さまざまな衝突での段階的なコントロールができるようになったという。
 ゴルフ6は、ボディ(成人保護、幼児保護、歩行者保護を含む)、標準装備のESP、後席シートベルト警告システムなどの総合力で、新ユーロNCAP初の5星を獲得した。

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★新規参加のあいさつ

ある日メールで、「仕事とは全然関係ないですが、私は東京オートモビル・スタディ・グループを、
やっています。いっしょにやりませんか?」という誘いが、上司が日ごろ懇意にしている方からきた。グループという割に「ごく少人数で」だったりするのが「アレレのレ?」だったが、併記されていたURLからサイト(要するにココ)を覗き込んで見ると、自動車に関する雑感その他あれこれがいろいろと書き連ねられている。

自動車のメーカーとユーザーを仲立ちする立場で、自動車とその周辺について(インフラや税金のことなど)様々な提案や考えを述べ立て、車をよりユーザーにやさしく、そしてより車と付き合いやすくなるような社会にするための自動車関連の記事書きになろうという、身のほど知らず、かつ無謀な目標と共に東京に出てきてはや5年・・・この4月には6年目に突入したというのに、いまだに所期の目的を達せられないでいるが、その目的に少しでも近づくことができるなら、いわゆるブログの道を行くのもひとつの選択かなと、私の名を公表しても構わんということを確認した上でお誘いに乗ることにした。「名を公表」という、通常のブログと逆のことをする理由は、別に名を売りたいからなのではなく、本名を隠して不特定多数の人に自分の意見・提言をするのはスジ違いという、私の信念からである。別に書いたところでどこのどいつかがわかる人もいないわけで、どのみち同じことなのであるが、まあ自己満足ということで。
テナワケデ、どこまでいつまで加えさせてもらえるのかわからないが、皆さん、どうぞよろしく。

さて、このグループの「活動内容」は、「・・・車に関しての「自由研究」で、自分でこれはというテーマがあれば、適宜、随時 書いてアップロードするというスタイル・・・私がポイントにしているのは、いわゆる普通の自動車雑誌を超えるレベル、通常のクルマ関連WEBの内容をはるかに超える、あまり広い読者は考えていない・・・いったところ。カテゴリー的には、歴史、技術、時事的話題など・・・」なのだと。
「ようするに車に関することならなんでもということか」と勝手に解釈したとたんに気楽になった。

第1回めはあいさつまで。

皆さん、どうぞよろしくね!(山口尚志)

ブレまくるハイブリッドカー狂想曲 

 案の定、と言う気がするが、ホンダ・インサイトが喝采、大歓声の中でデビューしてまだ日が経たないというのに、早くもメディアの話題は新型プリウスに移った。
 新型プリウスは、デザイン、概要が発表されているだけだが、ティザーキャンペーンは成功裏に進行しており、自動車ジャーナリスト向けの富士スピードウェイでのプロトタイプ試乗会が行われたり、国交省審査の10・15モード燃費などが公表されたりしている。
 ちなみに燃費は10・15モードで38㎞/L、JC08モードで32.6㎞/Lである。

 しかし、もっと驚くべきことは、ハブリッドカー像に対するブレの激しさである。あれだけ喝采を浴びたインサイトは「偽物ハイブリッド」だというような論調が早くも登場していることである。もちろんジャーナリストや評論家はハイブリッドカーを技術的に考察する余地はあまりないので、こうした論調は試乗会でトヨタのエンジニアから、「インサイトはトヨタで言うマイルドハイブリッド、シリーズ・パラレル式のプリウスの方が本命」といった話を耳にしての論評なのだろう。まさか偽物呼ばわりは雑誌などにはダイレクトに書かないだろうが、そのニュアンスはたぶん今後の雑誌をかなり飾るのではないか?
 いうまでもなくハイブリッドカーにどれが本物でどれが偽物などという話はありえないのだ。
 インサイトは、できるかぎり電気モーター、バッテリーを小型化し、なおかつブレーキ回生を生かすという方法をとっているのに対し、プリウスは従来通り高出力モーター、大容量バッテリーに依存する方式で、それはシステムに対する考え方の違いである。
 もっとも新型プリウスは、モーターの小型化も意識はしており、小型化と高出力化を両立させるために、高電圧化、モーターのさらなる高回転化をはかっているようだ。トヨタ方式ではモーターの回転数限界があるため、現行型は1万rpmとされたが、新型は1万3000rpmとなっているようだ。

 新型プリウスの狙いは、グローバル・ハイブリッドカーということだろう。現行モデルはアメリカでは受け入れられたが、ヨーロッパでは、デザイン、走りを含めて弱かったのは事実だ。アウトバーン走行モードでは、燃費も厳しかった。
 したがって、デザイン、ボディ・サイズ、走り(特に動力性能)をヨーロッパで通用するレベルにすることと、燃費チャンピオンであることを狙っているのは明白だ。
 少なくともエクステリア・デザインに関してはダイナミック感やソリッド感のない現行モデルに比べればはるかに熟成されたといえる。そのために強いウエッジ角と、サイドパネルの立体的なめりはりが与えられているのだと思う。

 
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Author:TASG
Mail:songben.haru@gmail.com

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